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LaTeXエディタKileでユーザータグを使ってみる

2012-06-21-0000  okular.png


卒研発表と学会もどきが終わって一息ついたので約一年ぶりの投稿です。今回はKileネタ

Kileとは

Kileは、フリーの組版ソフトであるLatexを書くことに特化したエディタの一つです。

主な特徴としては、

1.LaTeXコマンドの補完機能

2.ユーザーフレンドリーなGUI環境、ボタンをポチポチするだけでコマンドを挿入できる

3.文章の構造を把握できる構造ビュー

4.カスタマイズ可能なシュートカットキー

5.文章の折りたたみ、ブックマーク(しおり)、検索、置換、スペルチェック機能

6.豊富な設定項目、コマンド、タグのユーザー辞書の追加が可能

7.Okularとの連携によるSynctexの利用

等が挙げられます。

今回は、その中でも、使いようによっては非常に生産性の上がる可能性のあるユーザータグの使い方について説明します。


ユーザータグを使う

基本的な使い方

ユーザータグの基本的な使い方は公式サイト(英語)にも書いて有ります。

今回はここを基本にして説明して行きましょう

1.まずKileを起動し、「LaTeX」→「ユーザータグ」→「ユーザータグの編集」をクリックします

tex-sampletex – Kile_028



2.「ユーザータグを編集」をクリックすると下のような画面が出てきます。ここでユーザータグにつける名前とコマンドを設定します。入力が終わったら追加ボタンをクリックしましょう。

ユーザタグを編集 – Kile_031


この画面ではユーザータグの名前を「分数挿入」、コマンドの中身を

\frac{}{}

としています。これでメニューから「LaTeX」→「ユーザータグ」→「分数挿入」とすることでカーソルの場所に

\frac{}{}

と入力することができます。

プレースホルダを使う

さて、Kileでは、ユーザータグのコマンド中でプレースホルダーを使うことができます。公式サイトで紹介されているのは以下の4つです。
  1. %B  ユーザータグ入力時にその場所にビュレットを挿入します。(ビュレットにはAlt+Ctrl+→で移動できます)
  2. %C  ユーザータグ入力後にその場所にカーソルを移動します。
  3. %M  ユーザータグ入力時に選択していた文字列をその場所に挿入します。(選択部分がない場合は空欄になります)
  4. %S  ユーザータグ入力後にTeXファイルのファイル名を挿入します   

では、以上のようなプレースホルダーを用いて上で紹介したコマンドを次のように書き換えてみます。

\frac{%M}{%C}

これはどういう意味かと言うと、ユーザータグ入力前に選択していた文字列を%M部分に挿入し、カーソルを%C部分に合わせることを意味しています。
口で説明するよりも実際の挙動を見たほうが早いでしょう。



範囲を選択_033
この状態でユーザータグを実行すると



範囲を選択_035
こうなります


つまり、「この文字列を分子に持ってきたいなー」という時、その文字列を選択し、ユーザータグを実行するだけでその文字列を分子において、更にカーソル移動なしで分母を直接入力できる状態にできるということです。もちろん%Mと%Cの位置を入れ替えれば、選択部分を分母に持ってくることもできます。

さらに応用としては

\left(%M%C\right)    選択部分を\left( \right)の中に挿入、括弧内にカーソルを移動

や、ちょっと長いですが


%2つの図を並べる
\begin{figure}[htbp]
\begin{minipage}{.45\linewidth}
\begin{center}
%画像のファイル名と大きさを入力してください
\includegraphics[width=\linewidth]{%ファイル名を入力
./img/%C}
\end{center}
\caption{%キャプションを入力
%B}
\label{%B}
\end{minipage}
\hspace{2.0pc} % fig1.epsとfig2.epsの間をあけるため
\begin{minipage}{.45\linewidth}
\begin{center}
%画像のファイル名と大きさを入力してください
\includegraphics[width=\linewidth]{%ファイル名を入力
./img/%B}
\end{center}
\caption{%キャプションを入力
%B}
\label{%B}
\end{minipage}
\end{figure}


のように、長ったらしいfigure環境やminipage環境を挿入する際にも威力を発揮します。(要するにKile用のクリップボードだと思ってもらっても結構です)。
こちらの場合、Alt+Ctrl+→or←で挿入したビュレット間を移動できるので、非常に便利です。

ショートカットキーの設定

さらに便利なことにKileでは、自分が作ったユーザータグにショートカットキーを割り当てることができます。「LaTeX」→「ユーザータグ」→「自分が作ったユーザータグ」の部分で右クリックを押すとショートカットキーの設定が可能です。デフォルトではCtrl+Shift+1.. のようになっています。自分の好みに設定してください。


tex-sampletex – Kile_036


以上のように、ユーザータグは使いこなすと非常に便利です。何よりショートカットキーを割り当てられることが素晴らしいです。KileはマウスでポチポチしてTeXを書く人のためのエディタだと思われがちですが、その真価は無限に割り当てられるショートカットキーにこそあると思います。

ではみなさん良きLaTeXライフを
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